クラブ法人について

このコラムだけど、
全体的にピント外れで言及するのもどうかと思ったのだが。


税制的に大金持ちが生まれにくく小金持ちは沢山いる日本では、
クラブ法人の様なシステムが発達するのは自明の理。
さらに、踏み込んで言えば、
今後流入する海外の巨大資本に対するには小金持ちの資金を束にするしかなく、
クラブ法人を抜きには考えられない。


それに、統計があるわけではないので推測だが、
会員が増加しているのは社台/サンデー・キャロット・ラフィアン*1といった一部のクラブだけだろう。
成績の良いクラブに集中するという、当たり前の事態が起きているだけかと。


より根深い問題は、
成績の良いクラブが、会員大幅増だとか売り切れ続出だという事態なのに、
売り物を増やせないということ。
JRAには一馬主あたりの入厩頭数の制限という変な規定が存在するからだ。
キャロットはまだ多少余裕あるかもしれないが、
社台/サンデー、ラフィアンはもう枠一杯の頭数で運営しており、
募集馬を増やすことはできない現状。


クラブ法人の馬に優先されることに危機感を感じた個人馬主らの要望により、
この規定が設けられたと記憶しているが、個々のケースはともかく全体としては、
馬主が誰であろうと走る馬は最優先にされているし、
走る見込みの薄い馬は後になるという競争原理が当たり前に働いているだけだ。
後回しにされていると思えば転厩でもすれば良いんじゃないかな。
最近は関東の成績の悪い厩舎なら馬房の空きもあるでしょう。
馬の仕入れの面で、クラブの資金力に勝てないことを嘆くのなら、
政治を動かして税制から変えるしかないね。 本末転倒だろうが。


上でも述べたように、いずれは認めざるを得ない海外資本の流入に対して、
日本の生産界を守るにはクラブ法人の集める資金が有効だ。
ダーレーよりよっぽど内国産馬買いますよ。
変な規制は無くして募集頭数を増やせるようにすべきかと。
売れ行きの良いクラブなら、あまり質を落とさずに頭数を倍増させることも可能だと思われる。
もっとも成績を伴って初めて売れるわけで、
単純に売れ残りの受け皿にはならないけどね*2


なんかコラムの内容からだいぶ外れてしまったけど、まぁ良い。
一口馬主はバブル傾向」などと20年前から寝続けてた人が今起きて気付いたみたいな
今更な記事を書かれるので、普段から思ってたことを書いてしまったよ。

社台の馬は全40口。
つまり40人で1頭の権利を持つのだが、特定の血統馬に人気が集まり、
希望の馬を手に入れる会員は限られてしまった。
過去4年間の投資額が「実績」として評価され、
その実績の順で、希望の馬が手に入るそうだが…。
「来年から80口に分割するか」という意見まで出ている。

誰の意見か知らんが、口数増やしてもほとんど解決にならないと言い切れる。
社台の馬は募集総額では安くて、活躍馬も多数輩出している。
40口で一口あたりの金額が高いということが唯一のハードルになっているわけで、
それが80口になったら新規会員が一気に流入するのは当然。
会員数も倍増したら現状は何も変わらないよ。
ついでに新規を締め出す様に募集システム変えるのなら話は別だが。

*1:ラフィアンに関しては、高馬が走らない、以前と比べて会員サービスの質が落ちている、高実績者の総取りの出資方法等問題点も多いと思うが、マイネルレコルトらの活躍で外野からはそこまで見えない?

*2:現状のクラブ法人には売れ残りの受け皿となっている側面もあるとは思う