本年度募集馬のカタログとDVDが到着。
早速、見て検討しています。
ただ、ついでに規約に目をやると、いくつか変更点に気が付いたので取り上げてみます。
他クラブも追従する可能性が高いので、注目に値すると思われます。
クラブ法人がNARに馬主登録をしたことによる変更
クラブ法人がNARに馬主登録を得て、道営と南関東以外の地方競馬場へ出走できるようになったことにより、
の3つを匿名組合契約の形態を維持したまま可能になりました。(会員規約26.(1)、(2))
最初からNARに登録するのは、募集馬の価格を考えると南関東で出走できない現状では適用機会がないように思われます。
早い段階でNARに登録して認定競走を勝ってJRAに移籍というぐらいしか利用方法が思いつかないし、
その手法にしてもリスクが大きいので選択肢としては魅力的ではありません。
実質的には南関東で出走できる様になった場合への布石と見るのが妥当かも。
なお、この規定を利用して最初からNARに登録した場合、地方で1勝でもあげると補償の対象ではなくなる模様です。
さすがに無いとは思いますが、中央でのデビューが困難になった馬をNARに登録とかされると、
出走することで補償が減り、何かの間違いで勝利をあげられると補償がゼロになりますので、
補償減らしに利用することも規約上は可能です。(会員規約4.(8))
地方競馬への完全移籍は、交流重賞へ地方枠を活かして出走するために利用されそうです。
既にラフィアンでマイネルボウノットについて移籍が検討された様ですが、
会員全員の賛成を要件としたために成立しなかったとのことです。
今回、社台の規約では「いずれかに登録・在籍させるかについてはクラブ法人が判断する」とあり、
クラブ側の判断のみで移籍や最初からNRAで登録することが可能になるみたいです。
まぁ、確かに全員一致はやり過ぎだと思いますが。
一番理想は、移籍時に会員ごとに清算を選択できたら良いんでしょうがね。
従来の再ファンド*1のパターンは、地方出走の期間も匿名組合契約を維持したまま行われます。
但し、一時転出する先が、南関東か道営になる場合は、従来どおり一旦匿名組合契約を終了する形式になります。
この場合、地方転籍時の勝利は、補償の対象になるかどうかの判断の上では勝利としてカウントしません。
たとえば、再転入後にJRAで500万下でも勝てないケースでは、未勝利分の補償の対象となります。(会員規約4.(8)?)
これにより会員への影響は補償の額の面では少なそうです。
但し、今までは未勝利戦がなくなる時期に未勝利馬については一旦清算が行われ、
会員としてはそれはそれで定期性があって良かったのが、
この改定で場合によっては結果的に「引っ張り」に繋がる可能性は従来より大きくなってしまいました。
そのため、転入後に上のクラスで通用するか、今までより厳格に判断してもらう必要がある様に思われます。
見切り時期の遅いクラブの場合を考えると、恐怖感すら感じます。
クーリングオフの制度の廃止
会員規約10.(3)に記載。
廃止というよりは、適用対象外なのが明確になったためというニュアンス。
ただし、やむを得ない理由があり、1週間以内に書面で解除を希望した場合は解除が認められる可能性がある。
他の法律による解除を制限する意図ではないと思われますが、解除を認めさせるために訴訟は必要でしょうね。
受益権の譲渡に一文追加
会員規約11.に「ただし、会員名義の錯誤訂正等に愛馬会法人は、応じる場合があります。」という但書が追加。
税務処理の変化により確定申告するのが当たり前になることで、
お金の出所と受益者が違っているケース*2等に、税務署からクレームが付くことが予想されます。
そういったケースで、事後的に名義を訂正することで対応できることを明文化したのでしょうかね。