理解しきれていないから、まとまりきらない

一口出資の税務問題についての話題です。
今日、ラフィアンの会報が届き、前もってアナウンスがあったように、
税制改正についての別冊子として「クラブ法人経理モデル(匿名組合方式)」というものが同封されていました。
これは、どうもJRAが出してきたモデル案*1のようで、これで本決まりではないようです。
また、時を同じくして社台、キャロット等の公式サイトにも、協議中につき詳細は未定というコメントが発表されました。
ただし、各クラブから発表されたコメントの行間からは、大幅な譲歩は得られそうにもないニュアンスを感じます。
正直、全て理解しきれたとは言い切れないが、ともかく自分自身の頭の整理のためにもまとめておこう。

  1. 各会員が直接に出資馬の所有権を持つ任意組合方式への道は断たれた。あくまで匿名組合方式のファンドとして処理される。
  2. 基本的に1頭1頭が別々の計算となり、他馬と損益通算できなくなる。但し、赤字馬が引退した年度については、その損失を他馬と損益通算できる。
  3. 匿名組合方式だと利益に対して20%の源泉徴収がなされる。
  4. 馬代金の減価償却分と維持費、保険料等の相当額までの配当は、出資の払い戻し扱いとなり利益とならないので、源泉徴収の対象外となる。
  5. ある1頭について年度末に赤字であった場合、その赤字分は翌年のその馬の計算に繰り越せる。
  6. 源泉徴収分は確定申告をすれば還付を受けられる可能性がある。但し、適当に赤字引退馬が出ないと、実際は儲かっていないのに所得が増えるため、住民税は増える場合がある。
  7. 今年の6月ぐらいまでには詳細が決定する。

1については、本日付ラフィアン公式サイトの会員専用ページ内で告知がされました。
2については、赤字引退馬が同じ年に片寄って引退しても次年度に繰り越せないので、
上手にばらけて引退してくれないと、トータルでは儲かっていないのに惨事になる可能性があります。
4については1頭単位では現状の取り扱いに近くなっていますし、
5については現状より唯一進歩と言えるかもしれないが、
結局の所、2により他馬の損失と差し引きしにくくなっているので、
たまたま稼ぐ馬に恵まれた際にも、現状より儲かりにくいのには違いない。
7については、昨日付社台TC公式サイトの会員専用ページ内のお知らせより*2


結局、社台の去年の募集時に同封された告知から、4と5のあたりが変更になっているように思われます。
最悪のシナリオよりはマシと言えるが、従前に社台等が採用していたパススルー方式よりは大きく後退と言えます。
また、クラブ法人愛馬会法人が、源泉徴収の還付分の再分配にどのように取り組むのかも重要だと思われます。
一会員としては、口数を均等にしてある程度の規模を維持*3して毎年赤字引退馬を抱える状態を作るか、
いっそのこと出資馬を1頭に絞ってしまうかのどちらかが良いのでしょうか。


以上、現状の私の理解です。間違いは指摘して頂けると有り難いです。

*1:平成18年11月という年月が表示されているので、その時点で提示されていた?

*2:「本年1歳馬募集までには詳細がまとまる予定」とある。

*3:小さい持分で多頭数に分散投資するのが望ましい?